HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-38


「けど。 今のままじゃいけない。」

「そうだろう。 元老院たちよ。」

「俺を否定するのは、構わないが。」

「“闇の樹”の力を、借りようなど。 “闇の王”を見つけようなど。」

「これまでその力を禁じてきて。 途端に、虫が良い。」

「そんなことで、“闇の鍵”が見つかる訳がない。」

(ソラの言葉に、元老院は、怒った。)

「何だと・・!」

(ソラは、真剣に皆を見つめた。)

「“闇の樹”を見つけたところで。 王を守る魔導師がいない。」

「セナ。 ザキのことだ。 解放してほしい。」

「“闇の魔女”は過ちを犯したかもしれないが。」

「皆が悪ではない。」

「サラ。 俺は、この国に俺を認めてもらいてーだけじゃねー。」

「俺は、戴冠式を受けると同時に。 エアリエル国を守る、“闇の魔術”の解放を望む。」

(ソラの想いに、サラは、心を打たれた。)

「ならぬ! 大巫女と同じく、“闇の魔術”に毒されたに違いない。」

「この者を追放せよ! 必ず、災いをもたらすぞ!!」



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ