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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-44


「“闇の力”は、甘くはない。 戴冠式を成し遂げることだけを考えよ。」

「成功させたければ、“闇の力”に情をかけるな。 お前に、どうこう出来る、

力ではない。」

「成功すら、危ういのだ。」

「“闇の魔術”がこの国を守っていたのは、過去のこと。」

「ましてや、“光”を持つ、お前に、受け止められる力ではない。」

「禁じているのは、お前のためでもある。」

「触れることは出来ん。」

(水色の瞳は、挑戦的に輝いた。)

「やってみなきゃ、分からねー。」

「この国を守れるなら、どんな力だって。 構わねーだろ。」

「かつて、この国を守ってくれた力だろうが。」

「その力が無ければ、“闇の魔女”に対抗することは出来ない。」

(ソラの瞳は、きらきらと輝いていた。)

「セナが。 そう教えてくれたんだ。」

(セナは、ソラの考えを知り。 ため息をついた。)

「ソラ・・!」

「寛大な心で、“闇の魔術”を許せば、“呪い”が和らぐとでも、

思ったか?」



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