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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-47


(長老は、ソラの言葉を聞き。 女王の考えに、苦々し気に顔をしかめ、宣言した。)

ドンッ・・

「エアリエル国、女王。 エアリエル・ライト・サラの名のもとに。」

「明日。」

「エアリエル・ライト・ソラへの。 戴冠式を行う。」

「“光の樹”に聖なる力の、祝福を。」

(その言葉は、重く。 呪いの言葉の様だった。)

「“闇の鍵”を見つけ、打ち壊すか。」

「それとも。」

(ソラの水色の瞳は、強く。 熱く燃えた。)

「俺は、受け止めて見せる。」

(舞い散る花弁に。 敵意にあふれる視線が、ソラを囲んだ。)

「“光”と“闇” どちらが勝つか。」

「見物である。」

***

ピーッ チュンチュンッ ピチチチッ

(鳥たちの声が、青空に響く。 白い雲に、眩い日差しが照り付けた。)

「クゥ。 行くぞ。」



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