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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter100 『涙』 100-63
「あれは、“闇”の力を引く、王に違いない。」
「俺は、会ったんだよ。」
(水色の瞳は、絶望よりも、好奇心に輝いていた。)
「失敗した時は、俺が、“闇の鍵”を、“闇の王”を探し出す。」
「待っていてくれ。」
(ミイは、ソラが、何をしようとしているのか。
予感した。)
「・・探すって、どこを?」
「騎士団が国中探しても、見つけられなかったのに・・。」
(嫌な予感に、ミイの胸は高鳴った。)
「ひとつだけ、探していない場所がある。」
(ミイは、首を振った。)
「ダメだよ・・っ。 ダメだよソラ・・っ!」
(ソラは、別れを告げようとしていると感じた。 ミイの胸元で、魔石が音を立てた。)
「俺は、そこに。 別の世界への入り口があるんじゃないかって、
思ってる。」
「俺は、皆に笑われる。
いや、嫌われる。」
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