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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-73


【我が求める、主は。 “闇の王”のみ。】

【魔導師は、自らと命を共にする、“魔法契約”を結ぶ、王と出会うことが。

使命。 “闇の王”が滅びた今。 我が命に、意味は無い。】

【“闇の王”が居なければ、生きる意味もない。】

【我が願いは、“闇の王”に会うこと。】

【我が力と、命を懸け、守るべき“闇の王”に・・!】

【お前に・・、我が願い、叶えられまい・・。】

(ザキのあふれる悲しみが、向かう場所の無い想いが、波動となり、
辺りを振動させた。)

「俺は、会ったような気がするんだよ。」

「どこかで、そいつと。 会うような気がするんだよ。」

(ソラは水色の瞳を輝かせた。)

「俺が、王位を継げないならば・・。」

「俺が、必ず。 ザキ、お前の元に。 王を連れて来る。」

「約束する・・!」

「今、一時でも良い。」

「俺に、この国を守る、力を貸してくれ。

人は、光だけでは生きていけない。 必ず闇がある。

そこから、目を逸らす必要はない。」



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