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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-82


「ソラ・・!」

(ミイは、感動し。 ソラの腕を掴んだ。)

「日が出る。」

「もう一度、エアリエル国を良く見ておきたかった。」

(クウは、街の上空を旋回し。 二人は並び、街の姿を目に焼き付けた。)

(輝く太陽の熱が、劇的に、国土の様子を変える。)

ゴォォ・・ッ

ゴウ・・ンッ

(眩いオレンジ色の光が、放射状に現れ。 輝きが、地平線から、ゆっくりと
国土を流れ。 国中に、明るい熱をもたらす。)

(太陽に近い場所で、朝日を浴びる二人が。
クウに乗り、街の上から。 青の森へ。 そして、
ソラが目指す場所。 最果ての。 砂漠の海の入り口。)

(世界の境界を臨む、崖の上に舞い降りた。)

「この場所・・っ!」

(クウから降り、二人は手を取り合い。 崖の上から、眼下の砂の海を見つめた。)

「世界の“境界”、砂の海・・“砂海”。 かつて“聖なる闇の樹の森”だった場所・・。」

(ミイは、息を飲んだ。)

「そうだ。 ミイ、踏み入れちゃいけない場所。 だったな。」

「この向こうに、新しい世界がある。」



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