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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter100 『涙』 100-83


「大丈夫だ。 ぜって〜、楽しいことが待ってる。」

「忘れるなよ。 ミイ。」

(ソラは瞳を輝かせ。 ミイの手を強く握った。)

「戴冠式が終わったら、もう一度。 この場所に来る。」

「どんな結果になろうとも。 この場所で、お前に誓いたい。」

(ミイの胸は高鳴り。 胸元で、深い紺色と、水色の鮮やかな魔石が音をたてた。)

「・・うん。」

(ミイは、恐ろしさに震え。 ソラを強く掴んだ。)

「・・約束だね・・。」

(水色の瞳は、鮮やかに輝いた。)

「約束だ。」

バサバサバサッ・・! コォォォォーッ・・!

(朝日に、鳥たちが目覚め。 昇り行く太陽が、国中の命を目覚めさせた。)

(砂漠の海が、黄金色に輝くのを見つめ。 二人は、大聖堂の前へ。
宮殿の足元に広がる、大きな広場に向かい、飛び立った。)

ゴォォーンッ

ゴォォーンッ・・

(鐘の音に、音楽が重なる。 待ち望んだ、宴の始まりに。
昇る太陽と共に、広場に、国中の人々が、集い始めた。)



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