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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-102


『得体の知れない、何者かが。』

『あの子たちの傍に居た。』

『あたしは、誠司に連絡した。』

(誠司は、疑うことなく、だまって話を聞いてくれた。)

「うちの連中を、護衛に付けるわ。」

(誠司は、それだけでは安心出来ない様子だった。)

[「学生の頃の友人に、記者が居て。 警察や政治に関わっている者がいるのだが。」]

[「このところ、奇妙な事件が起こっているようだ。」]

[「常識では、考えられないものばかりで。」]

[「表沙汰にはなっていない。」]

[「いわゆる、裏社会の事件でもない。」]

[「・・、人ならざる者に関するものです。」]

(依子は、受話器を耳に押し当てた。)

「人間じゃないってこと?」

***

(誠司は、瞬いた。)

「国が独自に動き始め。 秘密裏に、特別な力を持つ者たちを、

集めている。 そういう噂があります。」



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