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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-105


「おめーさんなら、あるいは。」

(男は、眼光鋭く。 誠司の手を、強く抑えた。)

「知った奴は、消されるらしい。」

「国の連中と、大差ねーだろうが。」

「蛇の道は、蛇。」

「新しく起こった、能力者集団って話だ。」

「国より先に、手をまわして。」

「能力者を保護しているって、話もある。」

「幸運を祈るぜ。」

(男は、即座に誠司の場所を離れ。 背を向けた。)

「ありがとう、勝。」

クシャッ

(誠司は、色あせ。 くしゃくしゃになったメモを開いた。)

「《Fragment of Time》」

(誠司のこげ茶色の瞳が、滲む文字を読んだ。)

「それが、頼るべき先。 国に対抗して存在しているという。」

「新しい能力者組織だった。」

「・・表向きは、保護施設だが。 詳細は、不明。」



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