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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-112


(桜からの連絡に、誠司は、携帯を取り落とした。)

(言葉に出来ずに、誠司は、その場にしゃがみ込み。 両手で顔を覆った。)

***

「はぁっ・・! はぁっ!」

(桜は、身重の身体を押して、病院に駆け付けた。)

「桜!」

「あんた・・、来てくれたの・・?」

(依子は、泣いていた。)

「依子・・。」

ギュッ

(二人は抱き合った。 誠司も傍に居た。)

「・・瑠衣君は・・。」

(誠司の問いかけに、依子は首を振った。)

「・・!」

(桜は、涙し、誠司が支えた。)

「千歳に会うわ。」

(依子は、引き留めた。)

「今はまだ。 二人にしてあげて。」



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