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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-116


「あんたしかいないって、言ったのに・・っ。」

(依子は、霊安室のドアに向かい、叫んだ。)

「あのばか・・っ! このっ、こんこんちきっ!」

(誠司は、依子の腕を取り、引き留めた。)

「依子さん・・。」

(依子は、誠司の腕を振り払い。 声を張り上げた。)

「うるせ〜っ!」

「あんたはだまってなっ!!」

「あたしに、約束しただろうが・・!!」

「ルイ〜〜〜!!!」

「ちくしょうっ! 死んでんじゃないわよっ!!」

「あほんだらっ!! 帰って来なさいよっ!!」

「千歳はどうするのよ・・!?」

「子供たちは、どうするんだよっ!!」

「ばかやろうが〜〜っ!!!」

「わぁぁぁ〜〜ん!」

「あぁぁぁ〜ん!!」

(怒っていたはずなのに、最後は泣き声に消えた。 肩を寄せ合う友の声が。



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