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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-120


(失敗した戴冠式を思うと、胸がえぐられる気がした。)

「確実に、“闇の樹”を追うために。」

「俺が、戴冠式に起こした、国に宿る力を。 魔女は利用し、

呪いを放った。」

【そなたはどうする?】

【“鍵”ならば、壊せば良い。】

【じゃが、それが“人”ならば・・?】

ドクンッ・・ ドクンッ・・

【この国を守るために、そなたに、壊すことができるか?】

【そして魔女が死なぬ限り・・。】

【この国にかけられた呪いは解けぬ・・。】

【“聖なる光の樹”の花もやがて散り・・。】

【エアリエル国は、終わるのじゃ・・。】

【ソラよ。】

【それでも地上へ行くと言うのか? お主に。 その覚悟が・・あるか?】

(ソラに突きつけられた真実がそこにあった。
だが、ソラは、別の答えを見つけると、決めていた。)

(夏樹もまた、運命と向き合っていた。)

『僕が消えれば。 エアリエル国が、救われる。』



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