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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-122
「お前は、ここにいることを望まれてる。」
「望まれてるから、ここにいるんだ。」
(ソラは、自分の大切さに気付かない夏樹に、歯がゆかった。)
「誰かを不幸にする? 恨まれてるか?
だからなんだよ。 俺はお前を望んでる。」
「ここにいてほしいと思ってる。」
「それじゃだめか? 闇の鍵を守る理由にならねーか?」
「皆、お前にいてほしいんだよ。 夏樹。
これは、俺らみんなの気持ちだ。」
(ソラはそう言って、誕生日を祝ってくれた。)
「俺らに会えて、嬉しくなかったか?
俺は、嬉しかった。
お前に会って、お前のことを知って。
俺は、お前に会いたくて。 地上に来たんだって分かった。」
「お前は、会いたくなかったか?
ここにいる皆に。
それは、戦うためだけじゃねー。」
「お前は、何かを探しに来たんじゃねーのか?
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