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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-132


(三人が眠る布団の上には、縁側から、木漏れ日が
射し込み。 風が運ぶ、木々の香りを感じた。)

サワサワサワッ

(遠くに、海の音が聞こえた。)

『小さくても、幸せな。

わたしの家庭。』

『守ってゆくわ。』

(千歳は誓った。)

「家を去ったあの日。」

「人生のすべてを、否定された気がした。」

(千歳は、想いを噛みしめた。)

「そんな私に、生きなさいって言ってくれた。

生きて良いって、言ってくれた。」

「あなたたちのおかげよ。

夏樹。 千波。」

(依子と、依子の家族もまた、祝福してくれた。)

「おめでとう、千歳っ!!

可愛い、双子の赤ちゃんね。」

「よくやった! よくやったよ〜〜!!」



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