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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-136


ピッ ピッ トゥルルル トゥルルル

(左手の薬指には、瑠衣からもらった、
桜の指輪が、輝いていた。)

「誠司さん。」

(電話の相手は、驚いていた。)

[「! 千歳さん。」]

[「何かあったのですね・・! 依子さんは傍に? 子供達は・・?」]

「無事よ・・。」

「この子に、夏樹に。」

「瑠衣と同じような、力があるのを感じる。」

「どうしたら、いい?

この子はきっと、普通の子ではない。」

『特別な子。』

「誠司さん。

わたしは、瑠衣のように、この子を亡くしたくない。」

「もう、二度と、亡くしたくないの!」

「わたしは、何も無くしてもかまわない。

この子たちを守りたいの!」



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