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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-16


「魔法ね・・。」

(ソラの水色の瞳が、鋭く光った。)

「かかってるだろうぜ。」

(気配を嗅ぎ出すように、空を眺めた。)

「怪しい奴らが、うようよいやがる。」

(聞いて、最後のテントから出てきたミイが。 考えを巡らせソラを見た。)

「引き返す?」

(ソラは瞬き、首を振った。)

「引き返したら、負けだ、ミイ。」

「俺たちは、引き返せない。」

(水色の瞳が、大きな茶色の瞳を見つめた。)

「悪い運命を、信じるのか?」

「動けば、変わるかもしれない。」

(ソラは、微笑んだ。)

「夏樹は、外に出ようとしてる。」

「あ〜、あれだ。」

「ちょっと迷ってるみてーだけど。」

(水色の瞳は揺れた。)



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