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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-166


コォォォォーッ

(粒樹の身体は、白い光に包まれ。 流れ星の様に、
空に舞い上がった。)

(星は、輝き。 軌跡を残し、夜明けの空を、
流れてゆく。)

キラキラキラッ

(明け方の空に眩く煌めく軌跡を。
朝、目覚め。 空を見上げた街の人々が気づき。
指さした。)

「あれ、何?」

「流れ星・・?」

(早起きした人は、幸運を思い、
あるいは、不思議な出来事だと思い、
空を見上げ。 立ち止まった。)

(それは、一瞬の出来事。)

***

「・・何だ。」

「おいっ! 何してる・・!」

(子供たちのいる開発施設が、異変に気付いたのも間もなくだった。)

「・・お母さん。」

(夏樹が、気づいたのは。 まっすぐに、海岸通りを、建物に向かい駆けてくる
千歳の姿だった。)



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