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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-172


(巨大な波となった、“闇”は、母を押し流し。
夏樹の目に、指先に光る、小さな指輪の光を最後に残し。 “闇”に消えた。)

(流れは、巨大な開発施設さえも破壊し。 流れ星を見つめた、
人々の元へ届いた。)

「ユメちゃん・・! 逃げて!!」

「きゃああああ〜〜〜!!」

ドオオオオーーンッ!!!

「あああああ〜〜〜!!!」

「わああああ〜〜!!!」

(人々の悲鳴と、怒号。 なすすべもなく、人々は、巨大な“闇”に飲まれた。)

「・・夏樹様。」

「・・はぁっ。 ・・はぁっ・・。」

***

(菖蒲は、辛うじて。 記憶の一部を遮断した。 だが、知りたいと願う夏樹の心が、
再び、記憶の奥へ。 夏樹を沈めた。)

コポポッ・・

(時が止まる、一瞬。 夏樹は再び、記憶を見た。)

【これは、“鍵”

わたしの心。』



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