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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-183


キンッ・・!

(橘と、聖の力を込め。 銀色の指輪は、封印の力で出現した、
細い鎖にかかり。 夏樹の白い胸元に、光った。)

『記憶は、閉じられた。

菖蒲を傍に置いたのは、いつか。』

『僕が、記憶を、思い出すことを。

願ったからかもしれない。』

(夏樹は、甦る記憶を噛みしめた。)

(ソラの言葉を思い返す。)

***

「鍵は、魔女が隠し持っていたわけじゃなかった。

あれは、粒樹自身だ。

どんな想いでお前を守ったか。」

(夏樹は、不思議な運命を思った。)

『ソラが“闇”を追い、時と空間を超え

辿り着いたのは、高校生になった僕のところだった。』

(夏樹は、FOTの始まりを思った。)

「国が、依頼した。 機密を守り、欠片を集めること。」



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