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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-184


「それが、僕の仕事だった。」

「欠片は、人々の中に入り。 人を“闇”の姿に変える、

“闇化”を起こした。」

「FOTは“闇化”した人々から“欠片”を取り出し。」

「元の姿に戻す。」

「今のFOTになった。」

「国は、“欠片”となっても消えない、粒樹の命の力を欲した。」

(聖が欠片を望む想いと、国の要人が欠片を欲する、欲望が、
渦巻くのを感じる。)

『“時の欠片”には“闇”の痕跡が消えずに残っている。』

『“欠片”は、“鍵”に、僕に近付くことで、再び“闇”を呼び覚まし、

人々を“闇化”させて来た。』

「すべてを狂わせる。」

「僕が消えるまで、終わらない呪いだ。」

(意識が、記憶の奥から引き戻される。
夏樹は、堪えられず。 目を閉じたまま、涙に肩を震わせた。)

「・・・っ。」

***

『すべては、僕だ。』



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