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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-19
(ソラは、自分の胸元に、拳をあて。
熱い眼差しでミイを見ると。)
(ミイの胸元に、そっと指先で触れた。)
「ソラ・・。」
(ドキッとしたミイの胸元に、小さな鳥かごに入った、
二つの天然石のアクセサリーが煌めいた。)
(アイオライトとアパタイトの天然石は、ソラが夏祭りに
プレゼントしたものだった。)
(ソラが囁き。 ミイが頷いた。)
「二つの石の意味は、行くべき道へ導く。」
「・・ソラと夏樹さんみたいね。」
「わたしは、運命は変えられるって信じてる。」
(ソラも頷いた。)
「ああ。 記憶を無くしても、俺は。」
「お前の中に眠る、“聖なる剣”に気づいた。」
「きっと、俺の中に眠る。 “光の鍵”も、」
「目覚める。」
(二人は、互いの胸に触れ。 祈りを込めた。)
「それから、夏樹が持っている。 “王家の指輪”」
「そこに、何かある。」
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