HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-204


(駆もますます、夏樹を引き寄せた。)

「春人。 駆。」

(夏樹は、押しつぶされそうになり、足に力を入れ。
背の高い二人に、振り向き見上げた。)

「そうよ!」

「ね〜♪ チイ、千波さん。」

「それに紫苑!」

「わたしたち、ずっと一緒よ。」

(取り囲む輪の中に、紫苑の笑顔があった。)

「佐織さん。 チイさん。」

「千波ちゃん。」

「紫苑さん・・。」

(紫苑は、頷いた。)

「うん。」

(隣で、菖蒲が。 春人に肩を掴まれ。 眼鏡を揺らし、
夏樹に笑った。)

「そうです。 夏樹様。」

(夏樹は、この嬉しさを忘れぬよう。 胸に夏の空気を吸い込んだ。)

「・・ああ。」



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ