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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-23


ギギギッ バリッ バリバリバリッ バシャーンッ

(暗い牢獄の奥に、その施設はあった。 ドーム状に覆われた
ガラスの天井。 建物の内部でありながら、
生い茂る木々の中央に。 大きな金の鳥籠があった。)

(国が、粒樹のために特別に設えた牢獄は。
聖の、空間を切り裂く力に、破壊された。)

『出会いは鮮烈で。 僕の目に焼き付いた。』

バキバキバキッ バシャーンッ・・!!

【・・!・・】

(粒樹を捕えていた、金の鳥籠を引き裂き。 巨大な研究施設の
ガラスが破壊される中。 聖は粒樹をさらった。)

(息をのむ粒樹の手の中に、赤く染まる羽根。)

(銀髪の奥の黄金色の瞳は煌めき。 白いスーツの腕の中で。
深い紺色の瞳は、涙していた。)

ガシャーン・・!

(異空間を超えた先で、待ち構えていた車に、聖は乗り込んだ。)

ギギギッ

(ハンドルを切り、晃はため息をついた。)

「・・、国の開発施設を視察に行くと、聞いたんだが。」

(轟音の響く中。 空間扉の向こうへ。 俗世の雑踏を封じ込めるように。
聖は、空間の扉を閉ざした。)



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