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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-69
(雪景色に取り残される夏樹の前に、
花吹雪が舞った。)
(光の射す、花吹雪の向こうで。
紫苑が、微笑んでいた。)
・・リーン・・
(夏樹の意識は、記憶の海に沈んだ。)
***
***
チリンチリン・・
(心地良い鐘の音がする。)
(空は、快晴。 夏の日のことだった。)
キュッキュッ
(真新しいエプロンのリボンを結び。 千歳は、学生の頃から変わらぬ、
可愛らしいお団子頭で。 鏡をのぞき、身支度を整えた。)
(可愛らしい手書きのメニュー表を立てかけると。)
カタッ
(もう一度、手作りの看板を。 見上げ、微笑む。)
「natural cafe『青』 オープンね。」
(表の看板には、青く塗られた木に、白字で。 店の名前が鮮やかに描かれていた。)
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