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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-75
「あの・・?」
(千歳が話しかける前に、ドアに掛けられていた大きな手が
ドアを押し開け。 日差しの向こうから、覗いていたその人物は、
あっという間に、千歳の前に来た。)
『え・・?』
(千歳が避ける間もなく、
大きな男性の、白い手が、千歳を抱き留め。)
「きゃっ・・!///」
バササッ・・
(カフェに入ったその男性が。
裸足なことに驚き、視線で、男性の姿を追っていたのもつかの間。
次の瞬間には。)
(千歳は、抱えていたメニュー表を取り落とし。 気が付けば、
吸い込まれそうに深い紺色の瞳が、目の前にあり。)
『!』
(息を飲むほど美しい、笑顔に。 見入っていた。)
【チトセ・・!】
(千歳は、男性の声を。 男性の胸の中で聞いた。)
【会いたかった・・。】
(それは、抱きしめられていたからなのか。
その声は、まるで。 心の中を通して、聞こえてくるようで。)
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