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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-85
(温かな風合い、手作りの店内は。 どこかほっとする。)
(賑やかな通りに面していながら。 中は落ち着いて、
レースのカーテンから覗く、日差しが。 穏やかに、店内を照らしていた。)
(桜はすぐに、四方の壁一面に飾られた絵に、見入った。)
「お店にも、絵を飾っているのね。」
「この景色・・。 外国かしら?」
(スケッチは、小さなものもあり、桜は興味深く。 次第に店の奥に、
夢中で進んだ。)
ガチャッ バンッ バララッ・・
(建物の奥で、部屋のドアが勢いよく開き。 小物が床に落ちる音がした。)
「はっ!」
(桜は、勝手に入ってしまったことに気づき。 我に返り、
絵から顔を上げた。)
ドタタタッ・・!
「瑠衣っ! なんでにげるのよっ!/// ちょっとまだシャンプー終わってな・・っ。」
【あついからいやだっ・・】
「ああ〜っ! はだかでお店にいかないでっ!」
ドタタタッ! ガチャンッ
(桜は何か言う間もなかった。 勝手に入ってしまったことを詫びる間もなく。
大きく口を開けた、桜の目の前に。 シャンプーの泡にまみれ。
湯気を立ち昇らせて。 タオル一枚、巻いただけの。 裸の瑠衣が飛び出した。)
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