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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-90


「寂しくなるわね・・。」

「手紙を書くわ。」

「結婚式には、皆来てね。」

(カフェでお祝いをした後、賑やかに、笑顔でそれぞれ帰って行った。)

キュッ キュッ

(テーブルを拭く、千歳の隣に。 椅子を引き、瑠衣が腰かけた。)

「二人とも、幸せそうだったわね。」

「綺麗な指輪、してた。」

(瑠衣が身を乗り出し、千歳に尋ねた。)

【千歳。 ケッコンって何?】

(千歳は瞬いた。)

「好きな人と、ずっと一緒にいるって。 誓うことよ。」

「指輪を贈ったりすることもあるわね。」

「好きって気持ちを、伝えるの。」

(瑠衣は、瞳を輝かせた。)

【分かった。】

(瑠衣は、それから部屋にこもり。 何かに打ち込んでいる様だった。)

(千歳は、瑠衣と居られるだけで嬉しく、それ以上望むことなど、想像していなかった。)



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