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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter101 『8月1日(懐古)』 101-92


(それでも、伝えたかった。)

【これ・・、ください。】

「え?」

【これ。】

(瑠衣は、ショーウインドーを覗き。 手持ちのお金とにらめっこし、
小さな桜のあしらわれた、銀の指輪を選んだ。)

(宝石は、飾られていなかったが、手作りの風合いが温かく。
花弁が、ピンク色に染まり輝く様子は、瑠衣の描く、
聖なる樹の花に。 似ていた。)

トッ トッ

チリンチリン・・

(瑠衣は、可愛らしくラッピングされた小箱を片手に。
ドアを開けた。)

【千歳!】

(瑠衣は待ちきれず、店内を見渡したが、千歳は居なかった。)

ダンッ ダンッ

(二階に駆け上がり、用意していた一枚の絵画を掴むと。
廊下を駆け抜け、奥の部屋のドアを開けた。)

【千歳っ!】

「え? どうしたの、今お洗濯もの、畳もうと思って・・。」

「きゃっ。」



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