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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-1


(真夏の太陽が、海に上り、青い海面を。 銀色に照らす。)

(眩い煌めきの横に、海岸通りを。 海浜公園へ向かう
ローカル列車が一両。 車窓の向こうを過ぎた。)

「あ〜っv かわいい電車です〜♪」

(ピュアは、列車に向かい、開かれたリムジンの窓から、
大きく手を振った。)

「ほんとだ。 小さい子が手振ってる。」

「ははっ。 お〜い!」

(ソラはリムジンから、遠く手を振った。)

「みんな、海浜公園の祭りに行くのかな?」

(振り返ったソラの、水色の髪を。 強い海風が
舞い上がらせる。 輝く水色の瞳を見て、
夏樹はうなずいた。)

「そうかもな。」

(夏樹の隣で、千波が身を乗り出した。)

「お祭りって、どんなお祭りなの?」

(佐織が、楽し気に答えた。)

「風見神社のお祭りとはちょっと違って。

お店はみんな、手作りなの。」

「地元の人が作ったものとか。 料理もあるわ。」



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