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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-103


「くっ、めずらしいな。 よく授業さぼってる子だ。」

「カニうま。」

(美味しさに瞬く、春人の前に。 ソラが山盛りに焼いた、
魚介類を置き。 一通り焼き終え。
汗を拭いて、向かいに掛けた。)

「これからどうする?」

(春人は、カニを片手に、にやりと笑った。)

「勝算はあるのかよ。」

(ソラは青空を見上げ。 考えてから、春人を見た。)

「“結界”が壊されたら、わからない。」

「リザの生み出す“闇”は。」

「“鍵”の生み出す“闇”はデカい。」

「俺は、過去に戦って負けてる。」

(言いながら、ソラの水色の瞳は。 輝きを失わなかった。)

「俺は、リザの呪いから、俺の国を。 エアリエル国を

守れなかった。」

「けど、夏樹と出会えた。」

「FOTも居る。 FOTの夏樹の親父が。

どう出るかは分からねー。 それでも、今までの俺とは、違うはずだ。」



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