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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-105


『“闇の魔導士”ザキにも言われた。 二度と、“光の魔術”を使えなくなると。』

『けど、俺は。 あの日のことを、後悔してはいない。』

『“闇の力”に触れなければ、俺は。 夏樹のことを、知れなかっただろう。』

『俺は、“闇の力”を受け継いだ時のことを、思い出した。』

***

ギギッ・・ カタンッ

(ピュアは、街の裏手にある、小さな隠れ家に。 ソラを案内した。)

(夕暮れ時を迎え。 街の表通りには、温かなランプが灯り。 人々の笑い声、
明日の祭りを楽しみに待つ活気であふれていたが。 裏手に入った路地は、
静まり。 ぽつりぽつりと並ぶランプに、崩れそうなレンガが積み上がり。
浮かぶ通りは、
闇夜に紛れ。 怪しげな気配がした。)

「こっちですv」

(崩れかかる薄暗い家は、ピュアの集めた、様々な魔法薬の香りがし。 ランプ明かりでは
足りず。 可愛らしい魔法の杖を。 光らせたピュアが、
山となり、積みあがる。 埃をかぶる魔法書の数々を、どかし。 ソラを導いた。)

「今なら、ザキさまに会えます。 セナさまに見つからないように。」

(ピュアは魔法の杖を掲げ。 部屋の最奥にある、曇った鏡の前に、立ち止まった。)

「サンキュー。 頼むぜ。 ピュア。」

(まるで魔法少女のように、可愛らしいドレスに身を包んだピュアの。
隠れ家は、重厚な魔法の気配が漂い。 見た目の可愛らしさに反し、ピュアが
本気で魔法に取り組んでいることを感じさせた。)



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