HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-11


「あっ、こら。 走るな〜、ちびどもっ。」

(背の高い春人が、人混みに走り出す、ミイとピュアの行き先を
目で追い。 暑い日射しに、手をかざした。)

「・・俺は、今日も保護者か。」

(不満げな春人に、チイが笑った。)

「くすっ。 春人さん。 ジェットコースターは、

メリーゴーランドの後ですって。」

(春人は眉間にしわを寄せた。)

「ああ?」

(ソラが、肩を抱いた。)

「先輩。 乗りますよね?」

(春人は、やけくそになり、大きく頷いた。)

「ああ! 乗ってやるぜ。 メリーゴーランドだろうと!

ジェットコースターだろうとなぁ!」

(ソラは笑った。)

「あっはっはっ!」

(賑やかな笑い声の向こうで、音楽隊の演奏が聞こえる。)

***



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ