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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-12


『どうしたら、未来を信じられるの?』

***

『みんなが居る。 それだけで、

僕は、信じられる。』

(夏樹は、紺色の瞳を輝かせ。 大きな樹の下に集う人々を見つめ。
広場を通り過ぎ、賑やかに笑う友と。
遊園地のゲートをくぐった。)

「紫苑さん、行こうか。」

「・・、うん。」

(紫苑は、夏樹の手を取った。)

(紺色の瞳には、笑顔が戻っていたが。
握った手は、氷の様に、冷たく。)

(痛く。 紫苑の手に、何も変わっていないのだと、
伝えていた。)

ドクンッ・・

(ミイは、賑やかなゲートの前で。
ふと、足を止めた。)

「・・はっ。」

「ソラ・・。」

(ミイはふと、遊園地の上空を見上げた。)

「魔力を感じますです。」



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