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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-112


(強い電流のように、ザキの手から、その力は。 ソラの身体に流れた。)

「うう・・っ!」

(仮契約で、結ばれただけで。 ソラの全身は、痺れ。 痛みに悲鳴を上げた。)

「ああ・・っ!」

「はぁ・・っ。 はぁっ・・。」

(ザキは、再び、鏡の曇りの向こうに消え。 鏡に掛けられた、魔法の力は消え。
瞬時に、元の、古ぼけた鏡に戻っていた。)

「! ソラさまっ!///;」

(見守っていたピュアは、心配そうに。 ソラに駆け寄った。)

(ソラは、息を整え。 左手で胸元を掴み。 ザキと手を握っていた右手のひらを、
興奮した瞳で、見つめた。)

「・・っ。 すごい力だ。」

「これが、“闇の魔力”か・・。」

(ソラはその力を確信し。 自信を持ち、立ち上がった。)

***

「“闇”の力に触れて。 夏樹の強さが分かった。」

(力強く微笑むソラに、春人は、考え。 真剣な眼差しを向けた。)

「夏樹と“鍵”のこと。 お前の国でのこと。

何が起こっているのか、聞かせてくれないか?」



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