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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-114


「“呪い”は“闇”となり、エアリエル国の国土を破壊し。

異世界への扉、“砂海”へ

世界の“境界”、砂の海・・“砂海”。 かつて“聖なる闇の樹の森”だった場所・・。」

「そこから扉を越え、“闇”はこの地上へ注いだ。」

(ソラは話しながら、手のひらを、テーブルへ押し当てた。)

「この地上で。 子供の頃の夏樹をかばい、

魔女の呪いを受けた、リュウジュ姫の身体は、呪いで起こった“闇”を吸収し、

結晶となり、砕けた。」

(ピュアは頷いた。)

「“時の欠片”は、リュウジュ姫の持つ、命を宿す力を持ち、人の寿命を延ばします。」

(ソラは、警戒するように、鋭く水色の瞳を光らせた。)

「だから国や、他の能力者が、欠片を狙っている。」

(ピュアは続けた。)

「もっとも大切な、大きな欠片、それが“鍵”。 リュウジュ姫の心臓です。

それが夏樹さまの中にあり、

夏樹さまを生かすと共に、吸収した呪いを呼び起こし、

あたりの欠片を“闇化”させている。」

(春人は、考え。 呟いた。)

「“時の欠片”は“リュウジュ姫”ってわけか。」



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