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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-117


「そう簡単に、終わらせない。」

「願いを。 叶えるまで。」

***

「どこ?」

(紫苑は、夏樹に手を引かれ、賑やかなお店が並ぶ中央へ。
大きな緑の樹の、根本へ。 やって来た。)

「そこ。」

(円形に開かれた中央の広場は、大きな樹からお店へ、
張り巡らされた、カラフルな旗と。 風船が舞い、
太陽に反射する色彩に、二人は顔を輝かせた。)

「はぁ/// 可愛いお店。」

(紫苑はつま先立ち、両手を合わせ、うきうきと覗いた。)

「ふふっ。 ありがとう! いらっしゃいませ♪」

(お店の女性が気づき、笑顔で応えた。)

(移動式のカフェは、レトロな車で。 可愛らしく飾り付けられ、
手書きのメニュー表に、ラベンダーソーダが載っていた。)

「ラベンダーソーダ?」

(紫苑は気になり、覗き込んだ。)

「僕も、それを飲んでみたかったんだ。」

(夏樹はキッチンカーのカウンターに近づいた。)



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