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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter102 『8月1日(継承)』 102-136
ドーンッ
ドーンッ
(晃は、風見市全体と、海浜公園の結界を見つめた。)
(眩い火花が、海面に散るのを見る。)
(光と葵。 白と剛も、結界の中を注視した。)
***
(鮮やかな花火と、ドラマチックな音楽が、辺りを包む。
強くなる雨を、物ともせず。 人々は、花開く夜空に歓喜した。)
「降り始めたね。」
(夏樹は、頭上に、次々と上がる花火を見つめ。 目に焼き付けようと、
大きく開く、深い紺色の瞳に。 雨粒を受け。 隣に立つ紫苑に、振り向いた。)
(紫苑は、雨の中。 夏樹を見上げ、頷いた。)
「うん。」
『僕は少しずつ、君に触れていたんだろう。
国家機密組織として、
僕は、僕の力を胸に秘めて来た。』
(二人は、手を離さなかった。)
(本降りに成り始める雨が、冷たく打ち付けたが。 離れなかった。
いつ中止になるか、なれば二人の時間は、壊れると思われた。)
「終わらないで欲しい。」
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