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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter102 『8月1日(継承)』 102-137
「花火が、消えないと良いね。」
(紫苑も、同じ思いだった。 強くなる雨が、頬を伝い、髪を濡らす。
お洒落に、カールした髪も、髪飾りも。 雨が台無しにしてしまったが。)
(紫苑は、構わず、微笑んだ。)
ドクンッ
『だけど、君の前で、君を守るために、
風を使った。』
***
(人々が、雨雲に隠れる、夜空を見上げる中。 FOTのメンバーは、人々とは反対の方へ。
地上に張り巡らされた、結界の中を。 人々の無事を願い、見つめた。)
(音々たちは、店の並ぶ広場を避け、遊園地に設置された、舞台の前に居た。)
「ん・・。」
(打ち上がる、花火を背に。 舞台には、演者となる人々が、姿を見せ始めた。)
「音々ちゃん! 花火すごいねっ! 雨も、濡れちゃうよっ。」
***
『君の傍で暮らし。
僕が何を想い、何を願うか。
君は知った。』
***
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