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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter102 『8月1日(継承)』 102-143
(皆が、喜びに包まれ。 二人を見つめた。)
(夜空を明るく燃やす、金の花火の中。 二人は、強く抱き合っていた。)
(強くなる雨が、作る。 水たまりが、眩しく花火を映す。)
(二人の足元と、空。 全ては、金色の滴に包まれていた。)
***
「“闇化”を開始せよ。」
(石垣の光の無い、灰色の瞳が。 眼鏡の奥で、鋭く前を見た。)
「これより、“Fragment of Time Project”を始動する。」
(彩は向き合い、口を開いた。)
「“闇化”を起こして。」
***
ゴウンッ・・
(善は、彩の合図を受け取った。)
「あははははっ! さぁ、始まりだ・・。」
「なぁ・・、楽しませてくれ。」
ゴウンッ・・
***
(雨が、強く打ち付ける。 舞台の上を、音々は注視した。)
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