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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter102 『8月1日(継承)』 102-145
「きゃ〜っ! 雷っ。」
「もう帰ろうよっ; 音々っ。」
(音々は、鳥肌に、両腕を抑えながら、それでも、舞台上の人々から
目を離さなかった。)
「帰りな。」
(女の子達が帰る中、観客の人々も。 降り出す雨に、帰ってゆく中。
音々は、微動だにしなかった。)
「音々ちゃんも帰ろう。」
(人の流れに反し、立ち止まる音々に、心配そうに麗は寄り添った。)
***
ピカッ・・
ゴロゴロゴロ・・
ドーン!
「きゃぁっ!」
(花火を見ていた観客たちが、雷鳴に身をすくめた。)
(夏樹と紫苑も顔を上げ。 降り注ぐ、雨の間に。 稲光を見た。)
(同時に、不穏な空気に、夏樹は、風を吸い込んだ。)
「降って来やがったな。」
(ソラは、言うと。 上着をミイに、頭から被せた。)
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