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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter102 『8月1日(継承)』 102-162
「お前たち、能力者か!」
(音々は、麗の腕の中から、顔を上げた。)
「音々ちゃん!」
(麗は、止めたが。 音々は男たちの前に、躍り出た。)
「おおっと。 少年。 お嬢ちゃん。」
「FOTの結界に入り込むとは。」
「あんた達も、誰かの友達《Friend》かい?」
(巨大な男は、“闇”の返り血を浴びたまま。 雨に濡れる鋭い瞳で、
音々を覗き込んだ。)
「(ヒッ)化け物・・!」
(音々は、“闇”の香りから離れる様に、麗の方へ身を引いた。)
「がっはっはっ!」
(剛は笑い、口に付いた黒い飛沫を。 大きな手でぬぐった。
頬に伸びる、黒い跡に、音々は身震いした。)
「こいつらが原因だって、父が言ってた!」
「国に背いた、反逆者たちだって。」
「この街を、こんな風にした、元凶を隠し持ってる。」
「直に、父の部隊が来る。 降参しなっ!」
(剛は聞き、面食らったあと、笑った。)
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