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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter102 『8月1日(継承)』 102-167
「待てって!」
(麗は走り。 音々の細い背中を追った。)
「ったく、俺は何て子を、好きになったんだよ。」
「少しも立ち止まってくれねぇ。 この見えてる景色が、
夢か幻か・・。 考えてる暇もねぇじゃねーか!」
(麗は、混乱する頭を、振り払った。 見上げる頭上には、無数の淡いクリーム色の
輝きがある。 幾つも浮かび上がる異空間へと続く結界が。
次々と現れる怪物を、閉じ込め。 地上から切り離す。)
「遊園地の、アトラクションってわけじゃねーよな。」
「さっきの人たちが、戦ってるんだ。」
(麗は、信じられない気持ちで、雨の中を、駆け抜けた。)
***
「痛・・っ。」
(晴は、強く地面に打ち付けられ。 頭を振り、身体を起こした。)
「は・・晴くん・・。 これって、新しい、パレード?」
「こんな怖いの・・っ。 パパに聞いてない・・。」
(真は、震え。 一歩も足を動かすことが出来なかった。)
(巨大な怪物が、自分を見下ろしている。 地面を擦り、巨体を起こす、
黒い手足。 ドロドロと溶け出す、黒い液体が。 地面に、黒い水たまりを作る。)
「パレードじゃねぇよ・・。」
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