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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-170


(葵は、眩しそうに、頭上に煌めく。 ソラの創り出す結界を見つめた。)

(雨粒を弾く、光の壁に。 ソラの意思を感じた。)

「ぱこちゃんっ!!///」

ダッ

(真は、フリルのスカートを揺らし、雨の雫も気にせず。
花子に抱き付いた。)

「まこっ! 大丈夫っ?」

(花子は、真を気遣い。 晴も立ち上がった。)

「お前こそ、平気かよ。」

(花子は、にやりと笑った。)

「もちろん! 物語の書き出しは、決まったわ。」

(鼻息も荒く、ノートを握り締めた。)

「あほっ! オレはお前を心配して・・っ。」

「くだらねっ! んなノート捨てろ。」

「お前が、死んだら。 どうすんだよっ!」

(真剣な晴の瞳に、花子は驚き。 瞬いた。)

「なに、あんた心配してくれたの。」

(花子が嬉しそうな顔をしたので、晴は苦い顔をした。)

「おまっ、お前っ! あの化け物見たら、普通死んだと思うだろうがっ!」



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