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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-175


(イルミネーションの明かりが、点滅し。
闇夜を引き裂く、雷鳴が、地面を揺らした。)

コォッ・・

(風が、夏樹を包み込み。 雨を切り、夜空へ運ぶ。)

(雨粒の向こうに、深い紺色の瞳が、“闇”を捉えた。)

ゴォォーッ!

ガシャーンッ

【ガァァァァーッ!】

(春日家を乗せたゴンドラは、上空で大きく傾いた。)

(一体の“闇”が、窓ガラスを破り、侵入口を得た。)

バリッ ビシュシュッ・・ ドロッ

ボトッ ボトトッ

「きゃぁぁっ!///」

(蒲公英は、悲鳴を上げ。 桜にしがみ付いた。
誠司は、ガラスの破片から、皆を守る様に、桜と蒲公英の身体を覆った。)

バリリッ!

「このっ・・! どけ〜っ!!」

グワッ!

(数馬の力が創り出す、土で出来た、動物の形の可愛らしい戦士たちは。
“闇”をゴンドラから離そうと。 格闘していた。)



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