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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-192


「あそこならば、“鍵”が隠されていたとしても、

可笑しくはない。」

(彩は、考えを巡らせた。)

「どういうこと、敵を向かわせたのは。 晃君のところではない。」

「晃君の大切なものを、奪うつもり・・?」

(彩は首を振った。)

「仲間割れか。 FOTが内部崩壊してくれれば、

助かるというものだ。」

(大臣達も、笑った。)

「はっはっはっ。 全くだ。」

「特殊部隊の手を、煩わせずに済む。」

「互いに、殺し合えば、話が早い。」

(彩は、震える自身の手を握った。)

「いいえ。 これは、私達への復讐よ。」

(彩の声は震えた。)

「・・、図らずも。 あの能力者に、

私達は、偽りの情報を与えた。」

「“契約”に反する・・。」



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