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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter102 『8月1日(継承)』 102-211
(晃は、眼前に迫り来る、前方からの善の攻撃に、
気を取られていた。)
(善は、破壊され、動けなくなっていた左手で。
晃の背後に、魔法を呼び出していた。)
コオッ・・ ゴバッ・・!!
(震える、善の左手が。 滴る血の先に、
晃を、魔法の光で包む。)
(晃の足元に浮かび上がる魔法陣が。
生み出したのは、巨大な鎌だった。)
(大鎌は、鋭い刃で、晃の身体を包み。
強烈なスピードで、晃の身体を二つに引き裂こうと。
背後から、横殴りに振り切られた。)
ザバッ・・!!
「兄様っ!!」
(艶の瞳に、涙が弾けた。 楓が強く抱く腕の中で。
晃に向かい、手を伸ばしたが、遠く届かない。)
(強く伸ばす腕の、袂が。 衝撃に、舞い上がった。)
ゴオッ
ガッ・・!
(艶が伸ばす先に、晃の身体を、横からかすめ取る、
大きな腕がある。)
(白手袋の手が、晃の襟元を掴み。
間髪入れずに、乱暴に、晃の身体を、強い力が、思い切り引き倒した。)
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