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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-212


ザッ・・

ドササッ・・!

(二つの長身の身体は、大鎌の刃を、寸前でかわすと、
衝撃に、地面に打ち付けられ。 土煙を上げ。
互いを掴んだまま、幾度も地表を転がり、木片の上に。
投げ出された。)

「(ごほっ・・)」

(晃は衝撃に、目を閉じ。
身をよじった。 だが、即座に瞳を開いた。)

「時雨・・。」

(晃は、地面に横たわるまま。 自分を両腕で掴み、共に倒れながら。
鋭い形相で、見下ろしている、時雨の顔を見て、笑った。)

ポッ・・

ポッ ポッ・・

(待っていた様に、雨が降り始めた。)

(風見市に降る雨が、ここにも届いた。)

ピカッ バリリリッ・・

(雷光に照らされ、
遠くから、こちらを見ている善の殺気が、
二人に届く。)

「くっくっ。」



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