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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter102 『8月1日(継承)』 102-218
【ギャギャギャッ】
ザッ・・!
(それは、善を助けるためでは無かった。)
【!】
(視界を邪魔する者を、先程の善が、そうした様に。
払い除けたに過ぎなかった。)
バッ・・!
(飛び散る妖魔の残骸が。 目の前を通り過ぎる。
抜けた先の向こうに、見えたのは。)
(鋭い刀の切っ先。)
「時宗!」
(晃は止めようとしたが、時雨を引き寄せただけで、
すでに、間に合わなかった。)
「!」
(振り返った時雨の瞳に。 振り下ろされる刀が見える。)
(それも束の間。 刀は、
視線を上げた、善の胸を。 力強く貫いた。)
ズバッ!
【・・ぐっ。】
(時雨は瞳を開いた。 身を横たえる、時雨の前に立っていた。
善の身体は、硬直し。 時宗の刀が、突き刺さっていた。)
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