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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter102 『8月1日(継承)』 102-226


「はっ!」

(携帯に、青葉からのメッセージが点滅した。)

「青葉ちゃんが、遊園地に、来たって。」

(紫苑の肩から、菖蒲が掛けてくれたタオルが、
地面に落ちた。)

(携帯を持つ、紫苑の手は、雨に濡れ。
震えた。)

「わたしが・・呼んだんだわ。」

「あの人が・・! 青葉ちゃんを呼んだ・・っ。」

(紫苑の様子に、佐織は、顔を覗き込んだ。)

「どうしたの? 紫苑、どういうこと?」

(紫苑は、夏樹に叫んだ。)

「夏樹くんっ!」

「青葉ちゃんだわっ。」

「あの人が、探しているのは、青葉ちゃんだわっ!」

(紫苑は、息が詰まり、雨の中。
恐ろしさに、くずおれた。)

「紫苑っ!?」

(状況がつかめず、佐織や皆は、顔を見合わせた。)

「!」



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