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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter102 『8月1日(継承)』 102-23
(四人を乗せた車が、緑豊かな、桜ヶ丘の坂を、
下ってゆく。)
(春になれば、両脇を包む桜並木が。
満開の花を咲かせるはずだ。)
(緑の葉の向こうに、青空と白い雲が浮かぶ。)
(目指す先に、遠く。
鮮やかな観覧車が、青空に映えた。)
***
(華やかなメリーゴーランドの音楽が鳴り響く。
光のシャワーの中、皆の笑顔が弾けた。)
「うわっ、はっはっはっ!」
「ミイ〜!」
(目まぐるしく景色が変わる、回転木馬の上で、
ソラがミイに手を振った。)
「ソラ〜! 楽しいっ♪」
(ミイは小さな木馬に乗り、カラフルな光の色彩に。
目を輝かせた。)
「春人先輩! 大丈夫っすか〜?」
(ソラは遠く、後ろの回転木馬に向かい、声をかけた。)
「(ぶっ・・) うっ・・、酔う・・。」
(まったく楽しくなさそうな声が、後ろから聞こえて来た。)
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